Jul 30, 2011

セキュリティとデータ復旧

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 [ニューヨーク 30日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和第2弾(QE2)が6月末で終了する。米経済の低空飛行が続くなか、市場はFRBの次の一手に注目している。

 PIMCOのビル・グロース氏は先週、景気が一段と鈍化し景気後退(リセッション)も視野に入れば、FRBは8月にも一段の量的緩和を示唆する可能性があるとの見方示した。

 FRBは次の一手に早急に動くと誰もが考えているわけではない。現にバーナンキ議長は先週、一段の政策措置を講じるまで、現状をやや時間をかけて見極めるのは有用との見解を示した。

 債券ストラテジスト24人を対象に今月実施したロイター調査でも、QE3の実施の可能性の中央値は20%だった。

 ただQE2は終了するが、米国の景気は勢いを失っており、経済指標は急激な回復を示していない。

 プルデンシャル・ファイナンシャルの投資ストラテジスト、クィンシー・クロスビー氏は「FRBの責務のひとつは完全雇用であり、関与し続ける必要がある。何らかの創意工夫が必要だ」と述べた。 

 <QE2の評価>  

 次の一手にあたってはQE2の評価が必要だ。「デフレを回避する方策で、明らかに機能した」とするのはベアリング・アセット・マネジメント(ロンドン)のアラン・ワイルド氏。「中銀が一定のインフレ状況に戻すことに評価を得られないとすれば驚きだ」と述べた。

 一方で、流動性は市場に流れ込み、米株式市場のS&P500種指数は、QE2を発表する前日の昨年8月26日以降25%上昇した。石油価格も上昇したが、雇用拡大や住宅市場の改善はまだの状態だ。ドルも下落し、米国からの輸出価値が減じたことで成長に寄与したが、国外でのインフレを呼び、ひいては米国の物価上昇につながるとの指摘がでている。

 FXDDの首席通貨アナリスト、グレッグ・ミチャロフスキー氏は、好ましい結果ばかりではないため、FRBは次の措置を講じる前に熟考すると指摘。「FRBがQE3に踏み出さないのは、(QE2が)機能しなかったとの評価もひとつの理由だと思う。石油価格は上昇し、資金は融資ではなく投機に向かった」と述べた。

 <劇的な策>  

 前出のワイルド氏はQE3は大胆な試みだが「一段の緩和の可能性が全くないわけではない」と指摘。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミスト、イーサン・ハリス氏は、経済成長促進に向け、金利を一定水準に抑えるためFRBによる十分な量の国債買い入れという劇的な策を提言している。PIMCOのグロース氏も、金利抑制へ2年もしくは3年債をできるだけ買い入れることが可能との見解を示した。

 バーナンキ議長もFRB理事だった2002年、デフレに直面した場合は国債利回りの上限に言及することが可能との見方を示していた。

 ハリス氏は、この方法は金利抑制へ無制限の国債買い入れにコミットするため、QE2よりも有効と指摘。「残された手段は少ない。景気がリセッションに向かい、失業率が着実に上昇するならば、措置を講じることが可能だ」と述べた。

 一方、ダブルライン・キャピタルの債券ポートフォリオマネジャー、グレゴリー・ホワイトレー氏は、投機筋はFRBに挑戦状をつきつけると指摘。「通貨防衛のようなもので、市場は限界を試し、中銀が折れることになる」と述べた。同氏はその上で、QE2が終了し民間の買い手がその隙間を埋めるようになれば利回りは低下するとの見方を示した。 

 <景気回復がカギ> 

 景気回復の足取りがしっかりすれば、QE3をめぐる話は終息するとアナリストは指摘する。食品とエネルギーを除くコアインフレ率は5月は前年比1.5%上昇しており、それほど高くはないがFRBが心地よいとする2%水準に近づいている。

 なによりもFRBは引き続き米国債の最大の保有者となる可能性が高い。今後1年で1100億ドルのFRB保有国債が償還期を迎えるが、アナリストは保有モーゲージ担保証券(MBS)償還分の再投資も含め、1900億ドルが再投資されると見込んでいる。デフレの危険性はないため、この再投資額で十分の可能性もある。

 プルデンシャルのクロスビー氏は、国際エネルギー機関(IEA)が先週決定した石油備蓄の放出は、QE3の代替ともみられるとの見解を示した。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは年末のS&P500種の水準を1400、同社の株式ストラテジスト、デービッド・ビアンコ氏は企業業績が好調なら1500まで上昇すると見込んでいる。

 ハリス氏は株価はこの水準に達しなくても、株価回復へ措置が講じられると見込む投資家を、FRBは失望させるだろうと見込む。同氏は「(下落による損失を抑制するオプションとして)『バーナンキプット』があると市場は思うかもしれない。しかしその行使価格は市場に好ましいものとはならないだろう」と述べた。  

 ( 記者;翻訳 村山圭一郎;編集 内田慎一)

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